TERIYAKI

2017年5月11日

「天ぷら」業界におけるイノベーションのキーポイント


──今回の座談会では「天ぷら」業界について語って頂きました。「天ぷら」業界が「寿司」業界のような高級業態になるためには、さらなるイノベーションを起こすにはどうしたらいいのか。テリヤキスト堀江貴文さんと外食産業のことならなんでも知っている覆面Aさん、毎日高級料理店で食事をするのが大好きな覆面Bさんに語って頂きました。


覆面B 寿司って元々高級ブランドが維持できているじゃないですか。ピラミッド型のイメージみたいなのが。けど、天ぷらって家庭料理の延長線上だから、『たきや』で1人5万円のコースを頼むとなるとかなり贅沢な印象じゃないですか。だからある意味、天ぷらを高級に持っていくというのが次のレイヤーだと思うんだよね。

堀江 そうなるには、まだまだ時間がかかると思うんだよね。

覆面A たきや』の天ぷらが好きな人は、パレスホテルの天ぷら『巽』がおすすめですよ。パレスホテルの『巽』て、『たきやの笠本さんがリッツ・カールトンにいた時に監修で入っていたんですよ。しかも値段が3万円くらいなので、そんなに高くないんですよ。

覆面B 昔までは、ホテルって高い価格を取っていたイメージですけど、今じゃ安心して行けるのがホテルのレストランという(笑)

堀江 でもリッツ・カールトンは高いよね。

覆面A ホテルって他のお店より高いけど、それ以上の価格になることはないですよね。

覆面B 堀江さんも『WAGYU MAFIA』とかで天ぷらをやってみたらいいんじゃないですか?

堀江 いやー。天ぷらはきついよね。『てんぷら 成生』とかの天ぷらを食べてから思うけど、自分でやるのは、厳しいかな。油の温度管理とかずっとしてなきゃいけないし、寿司以上に難しいと思うんだよね。いわゆる即興芸じゃん。火の入れ方とかって何回も訓練しないとわからないですよ。天ぷらって油に入れるっていう一発物なので失敗したら終わりですからね。ましてや、高級食材で失敗してしまったら最悪です。だから、センスというよりは場数の問題ですよね。

覆面A 天ぷら業界ってまだそんなに話題になってないから、まだやりようはありますよね。ネタを時間かけて置いてみるとか。油をどうやって使うかとか。まだまだやれる事がたくさんあると思うんですよ。

堀江 そうですね。ネタに対して時間をかけるとか、衣をどれだけつけるかとか。やれることはまだまだあると思います。

天つゆについて

覆面B どれくらいの店主が天つゆにどれだけこだわっているのかな?

覆面A ある店に取材に行った時、修行した大将のお店とは違う店にしたいと思って、探してたどり着いたのが九州のアミノ酸液がたっぷり入っている醤油を使用していたんですよ。

覆面B 天ぷらには命かけてやるんだけど、天つゆを人任せにしているとこもありますよね。そういう部分に、まだまだ進化の余地がある気がするんです。

覆面A 確かにそうですね。赤坂にあった天ぷらの名店も塩は普通のJTの塩を使用していましたからね。多分、お客さんから高い金額を頂いて、食材にこだわるという職人気質な人がいなかったんですよね。それが、ここ最近になって、『たきや』や『くすのき』(名古屋の名店)みたいに食材にこだわっていろんなことをやるけど、その分代金も高い。というスタイルが出てきたんだと思うんです。そもそも、今まで天ぷらの標準的な値段が決まっていたから、お金をかけることができないという現実もありましたからね。

堀江 こだわると本当にお金かかりますからね。今の天ぷら業界って、寿司屋の業界に例えて言うと『すし匠』とか『鮨 三谷』とかが出てくる前の状況に似てるかもしれませんね。『すきやばし次郎』しかなかった時みたいな感じですね。

覆面B だから、個人的には『蕎ノ字』には頑張って欲しいんです。技術面においては、まだまだですけど、やれる幅が広いので、次のレイヤーで面白いことをして欲しいと思ってます。

覆面A 全体的な飲食業界の傾向として、SNSが誕生したことでシェフ達の異業種の付き合いが増えてきているから、いろんなコラボを見ることができる料理が増えてきていますよね。

フォトジェニックは必要!?

覆面A 今まで天ぷらが流行って来なかったのは、写真写りが悪かったからだと思うんです。天ぷらの写真をどれを撮っても、どれも茶色くて、写真映えが全然しない。だから行きたがらない人も多かったと思います。

堀江 おもしろいですね。その考え方。

覆面B 逆に今天ぷらがきてる理由って「動画」が流行ってるからかもしれないですね。僕は、穴子をバシッと切って煙が出る瞬間とかエビが揚がった時の「ジュ〜」って音とかも撮りたいですからね。だから、『たきや』の牛ヒレ肉とかは、かなりフォトジェニックだと思いますよ。

覆面A たしかに『たきや』の牛ヒレの品は美しいフォトジェニックですよね。

覆面B 天丼とかでも、器からはみ出すくらい大きいと絶対みんな撮るよね。それと同じで写真映えってかなり重要。

堀江 揚げるという意味で言えば、まだまだいっぱいやれることがありそうですね。フライにできるものは天ぷらにも応用できますよね。

覆面B フランスだって揚げるステーキがあるくらいだからね。

堀江 けど、肉の天ぷらって全然開拓されてないですよね?

覆面B ビフカツが限界じゃなないですか?天ぷらではないような気がします。赤身のスネ肉とかでイノベーション起こせると面白いと思いますよ。スジ肉なら利益率も高いですからね。付け合わせに焦点を置くと、ここもまだイノベーションを起こせそうな気がします。そもそも、なんでそばつゆと塩なのか。最近だとカレー粉や、抹茶粉とかでてきたけどもっと色々できそうなきがするんですよね。

覆面A そうなると、「伝統を守る」という意見も出てきそうな気がしますね。

覆面B 確かにそうですね。けど、寿司業界と違って天ぷら業界の場合はそういう感じにはならない気がします。天ぷらは、誰でもエントリーレベルで参加できます。だから、どれだけ深く入り込めるかというのがポイントになってくる気がしますね。

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