名古屋でいちばん予約が取りにくいイタリアンは?と訊かれたら、僕は迷わずこの店を挙げる。「イル アオヤマ」だ。高岳駅から歩いて14分ほど、徳川の落ち着いた街並みにそっと溶け込む一軒家。新規の予約はほぼ通らず、常連でも半年に一度がやっと——そんな噂が囁かれる名店に、今回もまた席を取ることができた。

「和製イタリアン」を追い続ける、青山直之という料理人
イル アオヤマがこの地にオープンしたのは2014年。シェフの青山直之さんは1978年に愛知で生まれ、大学卒業後に料理の道へ進んだ。10年以上にわたってオーセンティックなトスカーナ料理の店で腕を磨き、名古屋の名店でシェフを務めたのち、奥様とともに独立した人だ。
おもしろいのは、青山さんがイタリア一辺倒の料理人ではないこと。さまざまなジャンルを食べ歩くなかで、改めて日本料理の奥深さに惹かれていったという。そうしてたどり着いたのが、“日本人である自分のフィルターを通したイタリアン”という一本の軸だった。
その実力は折り紙つきで、ミシュランで一つ星に輝き、ゴ・エ・ミヨにも名を連ね、食べログでは4.4を超えるスコアをキープし続けている。2024年1月には、オープン10年目という節目で東区・徳川へ移転リニューアル。新規の予約はまず通らず、食通たちが「名古屋でいちばん予約困難」と口を揃える一軒になった。
供されるのは、カウンター9席で味わうおまかせコースのみ。その日に仕入れた旬の食材だけで構成される、いわば“その日かぎり”の物語だ。
三河の海と山が、一皿ごとに溶け合っていく
幕開けは、三河の鳥貝

最初の一皿から、青山さんの世界に引き込まれた。さっと炙った三河の鳥貝に、つるりとしたじゅんさい、名古屋コーチンでとったコンソメ、そしてカプレーゼを合わせた涼やかな前菜だ。鳥貝の縁がほんのり焦げて、香ばしさと磯の香りが立ちのぼる。冷たく澄んだコンソメが口の中を一度リセットしてくれて、夏の入り口にふさわしい、清涼感のあるスタートだった。
続いては、徳島・宍喰の赤ベラと思しき白身魚に、鶏の出汁で炊いた冬瓜とキャビアを重ねた一皿。淡白な白身に、出汁を吸った冬瓜のとろみと、キャビアの塩気・弾ける食感が折り重なる。和の出汁とイタリアの素材が、いがみ合うことなく一つの味にまとまっていくのがおもしろい。
三皿目は、野中農園のトウモロコシを軸に、ハタ科の魚と稚鮎を思わせる小魚を合わせたもの。トウモロコシの甘みが土台になって、魚の旨みをふわりと持ち上げる。ここで運ばれてきたのが、焼きたての大ぶりなフォカッチャ。表面はパリッ、中はふんわりと湯気を上げていて、この店に来たら必ず手が伸びてしまう名物だ。
青山さんが全幅の信頼を寄せる、三河湾のあさり

この店の真骨頂は、なんといっても三河湾のあさりだ。早朝に獲れたものを、青山さんが一個ずつ手に取って選んで仕入れるという徹底ぶり。まずは殻ごと大皿で披露され、その堂々とした姿に思わず見入ってしまう。
そのあさりが、平打ち麺のパスタへと姿を変えて戻ってくる。一口すすると、あさりから染み出した旨みと潮の香りがいっぺんに押し寄せて、もちっとした太めの麺にぴたりと絡む。状態のいいあさりが入る時期はごく短いと聞くから、この一皿に出会えたのは幸運だった。
続くリゾットには、三重県産と思われる黒鮑が合わせられていた。米の一粒一粒が立ったリゾットに、こりっとした鮑の歯ごたえと磯の香りが重なって、海の余韻がいつまでも続く。
肉は、十勝のマンガリッツァ豚を厚切りのカツレツで

7品目の肉料理は、七谷鴨や近江牛ヒレといった魅力的な選択肢のなかから、北海道・十勝のマンガリッツァ豚ロースの厚切りカツレツを選んだ。「食べるオリーブオイル」とも称される希少な豚だ。黄金色の衣にナイフを入れると、ジューシーな脂がじわりとあふれてくる。脂は重たくなく、むしろ澄んだ甘さ。横に寄り添う水ナスのみずみずしさが、いい箸休めになってくれた。
締めくくりは、鮮やかな黄色のグラニータと、イタリアの生クリームで仕立てたクレマカラメラ。きりっと冷たいグラニータでいったん舌を覚まし、なめらかなクレマカラメラで満ち足りた余韻に浸る。最後まで、緩急のつけ方が見事だった。
図面から建築まで。職人気質が滲む空間
ウォルナットの一枚板のカウンターの向こうは、オープンキッチン。聞けば、移転にあたって青山さんは自ら図面を引き、建築まで学んだという。無駄を削ぎ落とした設えのそこかしこに、その職人気質が静かに滲んでいる。

完全予約制で、夜は17時30分と20時の2部制。一皿ごとに、イタリアと日本がゆっくりと溶け合っていく——青山流の世界が、ここにはたしかにある。名古屋を訪れるなら、席を取ってでも味わってほしい一軒だ。
店舗情報
店名:イル アオヤマ(il AOYAMA)
ジャンル:イタリアン(和製イタリアン)
住所:愛知県名古屋市東区徳川1-17-38
アクセス:高岳駅から徒歩約14分
営業形態:完全予約制/おまかせコースのみ
営業時間:夜の部 17:30〜・20:00〜(2部制)
席数:カウンター9席
予算の目安:夜 ¥30,000〜
店舗詳細はこちらから:https://teriyaki.me/articles/6614
グルメアプリ「TERIYAKI(テリヤキ)」やオンラインサロン「TERIYAKI美食倶楽部」、グルメECサイト「TERIYOSE」などの運用を行っています。
Instagram:https://www.instagram.com/teriyaki_jp/
Twitter:https://twitter.com/teriyaki_tweet

TERIYAKI美食倶楽部は、テリヤキ編集部が運営する人数限定の会員制グルメコミュニティです。都内に限らず全国各地へ、予約を取ることが難しいお店や美味しいと話題のお店に会員の方と一緒に食べに行くイベントを開催しております。従来では、体験出来ないような食体験やTERIYAKI美食倶楽部ならではのイベントへぜひ参加してみませんか。
TERIYAKI美食倶楽部の入会ページ▷https://lounge.dmm.com/detail/692/
グルメメディア「TERIYAKI」の本当に美味しいお取り寄せグルメ「TERIYOSE」 https://teriyaki.thebase.in/
”絶対に外さない”美味しいお店を検索できるグルメサービス「TERIYAKI」 https://teriyaki.me/
“絶対に外さない”お店の予約なら「TERIYAKI Booking」 https://booking.teriyaki.me/ja/
最新情報をお届けします
Twitter でテリヤキをフォローしよう!
Follow @teriyaki_tweetお土産(例)
-

かき氷カフェバー・yelo(イエロ)特別チケット
yelo(イエロ)について -
博多土産定番 福太郎の「めんべい」
「めんべい」について -
尾道ラーメン『壱番館』
『壱番館』について
-
HORIEMONCARD
-
テリヤキステッカー&テリヤキアプリ1年間無料パス
テリヤキのロゴステッカーと、1年間テリヤキアプリを無限に使えるクーポンです。
TERIYAKI -
堀江貴文イノベーション大学校への初月無料での参加(希望者)
堀江貴文による会員制コミュニケーションラウンジです。
堀江貴文イノベーション大学校 -
TERIYAKI美食倶楽部サロンへの初月無料での参加(希望者)
テリヤキストと美食家のみなさんが集う会員制コミュニティサロンです。
TERIYAKI美食倶楽部




