TERIYAKI

2020年5月24日

【前編】はっこく 佐藤博之氏 VS. 堀江貴文〜堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修行は必要か?〜


【前編】はっこく 佐藤博之氏 VS. 堀江貴文〜堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修行は必要か?〜

こんにちは。テリヤキ編集部です。本日のコラムでは、「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修行は必要か?」の一部抜粋をお届けします。本日は東京にお店を構える『はっこく』の店主、佐藤氏と堀江氏との対談となっています。

 

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佐藤 博之/HIROYUKI SATOH

1978年、東京都出身。グローバルダイニング『ゼスト』などでアルバイトをし、飲食店のサービスに開眼。25歳で神泉『秋月』に入り、本格的に鮨職人としての修行をスタートさせる。その後、肉とマグロの店『尾崎幸隆』などを経て、銀座『鮨 とかみ』では初年度にミシュランガイドの星を獲得し、話題に。2018年2月、同じく銀座に『はっこく』をオープン。「白黒はっきりつける」という意味の店名はONE OK ROCKのTAKAさんによる命名。

「アメリカから帰ってきてほとんど消去法で鮨の道に進みました」(佐藤)

堀江:いやぁ、怒涛の三十裏フルコースが話題ですね。実家もお鮨屋さんなんでしょう?

佐藤:そうです。品川の街場の鮨屋ですよ。昔ながらの店で、シャリが甘くてデカい。継ぐ気は全然なかったですね。

堀江:(笑)

佐藤:だって、絶対これは長い商売にはならないだろうと思いましたもん。高校生くらいで気づいて、おふくろに聞いてみたら「継がなくていいわよ」って。

堀江:継ぐ気はなかったけど、飲食がやりたかった。

佐藤:そうです。高校生のときはバンドをやっていて、卒業してもダラダラとギターを弾いていました。その頃は、グローバルダイニングの『ゼスト』や、『NOBU TOKYO』でアルバイトをして飲食業界の楽しさを知ったんです。

堀江:料理人として働いていたの?

佐藤:違います。ウエイターとして働いていました。その後、アルバイトを辞めて三ヶ月ほどアメリカ旅行に行ったんですけど、そうしたら、向こうではウエイターの地位が全然違って、高かった。日本ではなかなか大変だなと身にしみました。

堀江:それはありますね。

佐藤:帰国して、身の振り方を考えたときに、飲食はやりたい、ウエイターのようにお客さんとダイレクトに接したい……あれ、鮨屋かも?って。やはり親父がやっていたというのは大きくて、親が天ぷら屋だったら天ぷら屋になっていたかもしれません。どちらにせよ、「どうしても鮨職人になりたい!」というよりも、「鮨屋でいいかな?」という感じです。

堀江:アメリカで鮨屋になろうとは思わなかった?

佐藤:それはないですね。ホームシックで早く帰りたかったんです。

堀江;東京での修行先はどうやって探したんですか?

佐藤:まずは雑誌を買って、ちょこちょこと食べ歩きました。で、神泉の『秋月』に飛び込みくらいの勢いで入ったんです。その頃、『銀座久兵衛』も知らないくらいで、とりあえず実家じゃないところでやってみるか、と。

堀江:そこではどれくらい?

佐藤:そのまま六年働きました。

堀江:結構長いですね。どうして『秋月』を選んだんだろう。

佐藤:大所帯だと順番が回ってこないと思ったんですよ。僕も既に二十五歳だったので、早くできるようになりたかったんです。すぐにチャンスが回ってきそうな、ちょうどいい大きさの個人店を狙いました。

堀江:なるほどね。ちゃんと修行できた?

佐藤:仕込みはひと通りやらせてもらいました。グローバルダイニングしか知らなかったから、ガチガチの上下関係に衝撃を受けましたよね。

堀江:そりゃそうだ。

佐藤:大将がそれこそ久兵衛出身だったので厳しかったし、年下の先輩にはあれこれ言われるし。修行させてもらいましたが、握りをやる前に辞めました。

 

 

「サパークラブのステージで鮨を握ったのって僕くらいじゃないかな」(佐藤)

堀江:どうやって辞めたんですか?ガチガチだったら引き止められるでしょう。

佐藤:もうそろそろかな、と思っていた頃に母が腰を悪くして、父親から「帰ってこられないか」と連絡があったんです。それで辞めました。実際に実家を手伝ったのは、入院中と術後の二ヶ月くらいです。

堀江:で、また違うところで働きはじめたんだ。

佐藤:はい。次は六本木にあるダイニングバーの鮨カウンターで働きました。深夜になると上にあるホストクラブからホストとお客さんが降りてきて鮨をつまむ……みたいな謎の店でした(笑)。

堀江:給料はよかったの?

佐藤:そんなによくないです。でも、ほぼひとりでやっていたので、自由にやらせてもらえたし、いろんな人と仲良くなれたのはよかったですね。サパークラブの真ん中にあるステージで鮨を握ったのも僕くらいじゃないかな。

堀江:そんな経歴もあるんだ(笑)。

佐藤:そこで出会ったマグロ仲卸『やま幸』の山口幸隆社長に「肉とマグロの和食をやるんだけど、一緒にやらないか」って誘われたんです。それが麻布十番の『尾崎幸隆』。マグロを扱うんだから鮨職人も、ということだったんでしょうね。

堀江:『尾崎幸隆』では、僕たち会ってるのかなぁ。

佐藤:多分、堀江さんは料理長のカウンターだったんですよ。あちこちでニアミスしていると思いますけど。

堀江:いろいろ経験しているよね。

佐藤:自分からアクションを起こしているつもりはないんですけど、要所要所で人との出会いがありまして。

堀江:それで、『尾崎幸隆』はどうだったんですか?

佐藤:実質一年くらいしかいなかったんですけれど、和食の料理人と一緒に仕事ができたので勉強になりました。仕込みも流れも、全然違って、面白かったです。

堀江:いろいろレアだよね。「なんで、ここで鮨握ってるんだろうな」っていう鮨職人がときどきいるけど、そのタイプですよ。

佐藤:あはは、おかげさまで皆さんに興味を持ってもらえます。

 

「ほとんど握ったことがないのに銀座の鮨屋の大将に」(佐藤)

堀江:次が『鮨 とかみ』ですよね?

佐藤:そうです。「そろそろ和食じゃなくて鮨もやりたいな」と考えていたら、山口さんから「銀座でやってる和食屋を鮨屋にして、やってみたら?」と言われまして。「内容も好きにしていいから。店名変えたっていいよ」と。で、和食の『とかみ』を鮨屋として展開することになったんです。

堀江:いきなり”銀座の鮨屋の大将”になったわけですね。

佐藤:そうです。それまで全然ゆかりもなかった銀座で(笑)。最初は、和食や時代のお客さんがついてるって聞いてたんですが、まあ、あっという間にどなたも来なくなりました。考えてみれば、和食が鮨屋になっちゃってるし、僕のことは誰も知らないんですから。

堀江:そうですよね。

佐藤:僕自身も、銀座がまったくわからない。土地勘もルールも知りませんでした。一日にひと組、ふた組、ゼロの日もありましたね。それでも、山口さんが寛容で、ガラガラになってしまっても好きなことをやらせてくれたんですよ。「頑張るのは俺じゃなくて、お前だ!」って。

堀江:それは恵まれたね。そうなってくると口を出したがるオーナーって多いから。

佐藤:だから僕は山口さんの最高のマグロにある最高のシャリを作ろうと頑張って、それが今のシャリにつながっています。

堀江:赤酢のシャリね。あれがクセになるんだよな~。

佐藤:ありがとうございます!そう言ってくださる方は多いですね。

堀江:『はっこく』でも最初に出る、突先の手巻き寿司もこの頃?

佐藤:あ、突先自体は『尾崎幸隆』の最初に小丼で出してだんです。

堀江:ああ、そうか。

佐藤:山口さんが「筋が強いけどすごく旨いから使えよ」って教えてくれて、そんな山口さんと一緒にやっているからこそできることですよね。今度は鮨屋だから、赤酢のシャリで、海苔巻きで。

堀江:巻物が最初っていうのも斬新だったよね。マグロが最初に出るお店はなくはないけど。

佐藤:そうですね。

堀江:それで、どこで流れが変わったんだろう。

佐藤:初年度にはなぜかミシュランガイドに載ったんですよね。そこでガラッと変わりました。右肩上がりでお客さんが増えはじめたんです。

堀江:そこからはうまくいってたでしょ?なんで辞めたんですか?

佐藤:うーん……飽きちゃったのかな。

堀江:(笑)

佐藤:違うか(笑)。最初から三年を目処にしようと思っていました。とりあえず三年で軌道に乗せたいと。それから、『とかみ』は居抜きだったから、「自分がやるんだったらどんな店がいいか」なんて考えていたのが具体的に見えてきたので、後輩に道を譲る形で辞めました。

 

〜後編へ続く〜

 

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