【後編】北九州、戸畑から世界へ羽ばたく照寿司 渡邊氏のバックボーンに迫る!
こんにちは。テリヤキ編集部です。本日のコラムでは、「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修行は必要か?」の一部抜粋をお届けします。本日は福岡にお店を構える『照寿司』の店主、渡邊氏と堀江氏との対談となっています。
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渡邊貴義/TAKAYOSHI WATANABE
1977年、福岡生まれ。北九州戸畑にある『照寿司』の三代目として生まれ、ホテルで働いたのち、28歳で店主となる。パフォーマンスも話題となってSNSでブレイク。日本全国、海外からも多くのフーディが訪れる。Instagramのフォロワーは21,000人を超え、ハッシュタグの「#これが照寿司のやり方」と、眼光鋭く鮨を掲げるスタイルは、多くの鮨ポストでもコピーされる人気ぶり。
「『すきやばし次郎』をネットで調べながら月五人くらいのお客さんに握ってました」(渡邊)
堀江:なんで実家に戻っちゃったの?
渡邊:完全に親の敷いたレールです。
堀江:あんまり考えてなかった?
渡邊:おっしゃるとおりですね。
堀江:お父さんは握ってるんだよね。
渡邊:うーん、もう経営者って感じでしたね。だから、生え抜きの職人がいなくて、板前に入っては辞める。いいようにされていたと思います。
堀江:戻ってからはどうだったの?
渡邊:ネットで鮨のことを調べまくっていました。
堀江:おお、やる気を出して。
渡邊:いや、やることがないから。
堀江:(笑)。
渡邊:『すきやばし次郎』のガチの江戸前鮨を見て、「こんな鮨もあるんだ!」って。北九州にもこれだけ食材があるんだから、俺もできるかもしれないと思ったんです。十三年前ですね。
堀江:で、どうなったの?
渡邊:できるわけないですよ。なーんにもできなかった。そのまま、十年くらい。
堀江:十年、なにしてたの。
渡邊:なにもできないままカウンターでただ握っていました。
堀江:握ってはいたんだ。お客さんは?
渡邊:来るわけないですよ。
堀江:え、どういう状況?
渡邊:いやいや、カウンターにネタケースがある、ふっつーの街場の鮨屋ですよ。セットが三千円です。
堀江:そこで握り続けてたんだ。
渡邊:そうです。三千円の鮨をひたすら握り続けていました。
堀江:でも『すきやばし次郎』を意識してたんでしょ?
渡邊:そうですよ。
堀江:行ったの?
渡邊:行かないです。ネットで見ながら、それっぽく握るんです。
堀江:なんだそれは。
渡邊:だから、”江戸前のトラディショナル鮨”っぽく握っていたんですよ。
堀江:お客さんの反応は?
渡邊:反応もなにも、マジで一ヶ月五人とかですから。
堀江:あははは(笑)。居酒屋感覚で来る人も……戸畑まで来ないか。
渡邊:来るわけないです。
堀江:お店はどうなってるの?
渡邊:仕出しでやっていけるから大丈夫なんです。
堀江:なるほど!メインは仕出しで、一応カウンターもある。息子がやるならいいよ、って感じか。
渡邊:そうです。
堀江:そうかー。お父さんが経営者だからやっていけたんだ。
渡邊:まあ、お金のことは相当言われましたよね。
堀江:いや、バリバリの職人だったらもっと面倒くさいよ。
渡邊:今でこそなにも言われなくなりましたけど、その十年は、ずっと戦いでしたよ。相手は父親だったり女将さんだったりするんですけど。
堀江:戦ってたんだ。
渡邊:そうです、世界と戦っていたんです。誰も来ないけど買い続けるって、戦いですよ。
堀江:地元のいいものを買いはじめたわけだよね。『すきやばし次郎』に対抗して。
渡邊:そうなんですよ。当たり前ですけど、お金がかかって。当時はお店も予約制じゃなかったから、いつお客さんがいらっしゃるかわからないのに買ってるんですよ。どんだけ買って捨てたか、どんだけ自分で食べたか……。
堀江:よく十年我慢したよ。熟成鮨の『すし㐂邑』の木村さんも、相当暇で、相当研究して、相当捨てたって。
渡邊:ホントにとんでもないですよ。例えば売上が一ヶ月に一五〇〇万円だとするじゃないですか。そうしたら原価が八〇〇万とか九〇〇万のときがありましたから。アホみたいに買ってました。
堀江:仕出しがるから大丈夫なんでしょ?
渡邊:いや、それでもやっとのときもありましたよ。儲けがなくて、ただ存在するだけの鮨屋(笑)。
堀江:でもまあ、それならギリギリ我慢して続けられるよね。
「目ヂカラを開放してくれた息子に感謝しなよ」(堀江)
堀江:見せ方の意識しはじめたのは?
渡邊:それは最近ですね。
堀江:なにが転機だったの?
渡邊:なんだろうなぁ。
堀江:昔はメガネかけていたよね?今はコンタクトレンズ?
渡邊:そうです。
堀江:なんでコンタクトに変えようと思ったの?
渡邊:僕はメガネを気に入っていたんですけどね。
堀江:僕は嫌いだったよ。
渡邊:ああ、息子がプールに行くのにコンタクトしたんですよ。
堀江:それでうらやましかったの?
渡邊:そうです。うらやましくて、やってみたんです。そしたらめっちゃよかったんですよ。視界も広くなって。
堀江:そうしたら目ヂカラが発揮されたと。これはもう、息子に感謝しなよ。
渡邊:はい、感謝します。
堀江:写真を撮られるようになったのは?
渡邊:鮨と携帯電話のカメラって相性いいんですよ。それで、「こんなんあるんですよ」ってネタを手に持って見せて、写真を撮ってもらうようになって、ネタを持つ高さを上げていったら、自分も入るようになった。だったら、写っちゃおうと思って。
堀江:SNSは初期から使ってたの?
渡邊:最初にFacebookをはじめたんですよ。暇だったらか、買ってきた自慢の食材を載せていただけ。「いいね」は五人くらいしかつけてくれないけど、とにかく毎日「どうだ!」「どうだ!」とばかりにただ載せていました。
堀江:きっかけはFacebookだったんだ。
渡邊:そうです。そしたら徐々に浸透して、東京の意識の高いフーディたちが来てくれるようになたんです。
堀江:そのタイミングでコンタクトにしたの?
渡邊:いや、メガネですね。なにしろ、メガネは自分のトレードマークだと思っていましたから。
堀江:完全に間違えてるよね。
「Instagramはすごい。ニューヨークから戸畑に映画撮りに来るんですよ?」(渡邊)
渡邊:Instagramは、堀江さんとマカオに行ったときにはじめたした。それまでは「インスタ?なにそれ、Facebookで十分だよ!」なんて語気強めで言ってたんですけど。
堀江:そうか、マカオまではやってなかったんだ。でも、インスタはすごいよね。はじめてよかったじゃん。
渡邊:ホントに、インスタはとんでもないですよ。The Hungry Tourist とは、海外の有名インスタグラマーも来てくれはじめて。先日なんてメッセンジャーで「私はあなたの映画が撮りたい」って。完全にGoogle翻訳なんですけど。
堀江:撮ったんだよね。
渡邊:四日間、密着で撮りました。うちのインスタを見て、ニューヨークから北九州の戸畑まで映画を撮りに来てくれる。考えられないですよ。堀江さんと会って一年くらい。シンデレラとは似ても似つかないけど、シンデレラストーリーっていうのかな。
堀江:これからも十年の鬱憤を爆発させてよ。
渡邊:最終形態はチャップリンかMr.ビーン。
堀江:渡邊さんは面白系でいいんだよ。英語しゃべれないんだし。入り口はなんだっていい。素材と技術は世界最高峰なんだから、堂々と迎え撃てばいいじゃん。
渡邊:大義として、僕は産地に恩返しをしたいんですよね。九州と山口の素晴らしい素材なしには『照寿司』は語れない。産地の素材の価値を高めようとして努力していたら、いつのまにか自分の価値も高まって、世界からお客さんが来てくれるまでになった。とんでもないことが巻き起こっているなぁって思います。
堀江:うん、完全に巻き起こってるよ。
渡邊:「照寿司前」「照寿司後」ってくらいのことが起きてるんです。
堀江:自分で言っちゃうところがいいね(笑)どんどん言ったらいいよ。
渡邊:誰も言ってくれないから(笑)戸畑から大きな声で言わせてもらいますよ、「これが照寿司のやり方」!!
▷けっして諦めなかったから、今がある
よくぞ、戸畑から世界へ。素直にすごいと思う。渡邊さんは職人としてのベースがあって、いつも高みを目指し、さらに体力があるから動きがいい。この一気に動ける感じが、チャンスを掴む人とそうでない人の違いです。
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