TERIYAKI

2025年4月1日

こんなコーヒー初めて!表参道で味わった『常識破り』な体験がすごすぎた


表参道に佇む特別なコーヒー空間「珈空暈

東京・表参道。華やかな街並みから一歩奥まったところに、その特別な空間は佇んでいる。「珈空暈(コクウン)」は、単なるコーヒーショップという言葉では到底表現しきれない、まさにコーヒーの「禅(ZEN)」を追求するサンクチュアリだ。わずか4席、完全予約制というエクスクルーシブな設え。その扉の向こうには、2014年にアジア人初の世界バリスタチャンピオンに輝いた井崎英典氏が創り出す、伝統と革新が交差するコーヒーの世界が広がっている。

店名の「珈空暈」は、万物が存在する「虚空」と、空海が悟りを開いた際に目にしたという「月の暈」を「珈琲」に掛け合わせて名付けられたという。その名が示す通り、ここは日常の喧騒を忘れ、一杯のコーヒーと静かに向き合い、その奥深さに没入するための場所なのだ。

「Coffee Omakase」- 驚きと発見に満ちたコーヒーコース体験(2025年3月)

今回体験したのは、季節の素材をふんだんに取り入れた「Coffee Omakase」コース。目の前で繰り広げられる井崎氏の所作、素材への深い知識と愛情、そして独創的なアイデアに、終始心を奪われた。

・Fruit Punch(フルーツポンチ):五感を刺激する序章


最初に供されたのは、色鮮やかなフルーツポンチ。淡雪とよつぼしという希少なイチゴのしっかりとした酸味に、島バナナやアテモヤの南国を思わせる甘さ、そしてトマトやラズベリーのアクセントが加わる。驚いたのは、ベースに加えられた蒸留水のほのかな苦味とコーヒーパウダーの香りだ。単なる甘いフルーツポンチではなく、複雑で奥行きのある、まさに大人のための逸品だ。イチゴの発酵方法(テパチェやイースト)で香りが変わるという話も興味深い。

・Filter Coffee(フィルターコーヒー):希少性と究極の抽出


続いては、この日の主役ともいえるフィルターコーヒー。使用される豆は、世界で年間わずか2kgほどしか収穫されないというパナマ・カイ・ジャンソン農園の「マラゴヒーペ・ナチュラル」。これを、日本刀の原料にもなる「玉鋼」で作られた特別な鉄瓶で沸かした「写楽の水」で淹れるというこだわりようだ。5年かけて育てたという鉄瓶から溶け出すミネラルが、水に独特のまろやかさを与える。
カップに注がれたコーヒーは、オレンジやイエローフルーツを思わせる華やかな香りを放つ。口に含むと、しっかりとした酸味と甘み、そして驚くほどクリーンな後味。温度の変化とともに、その味わいが刻々と変化していく。冷めてもなお美味しさが際立つ、まさに至高の一杯だ。抽出時に「金の玉」で瞬間冷却し、香りを閉じ込めるという技術にも感嘆した。

・Mocktail(モクテル):コーヒーと意外な素材のマリアージュ


冷やしたフィルターコーヒーをベースに、沖縄産パパイヤ、デコポン、柚子、そしてなんと「菜の花」を合わせたモクテル。トップには香り高いブッシュカン(仏手柑)のピールが添えられる。コーヒーの苦味と酸味、フルーツの甘み、菜の花のほのかな青みと苦味、柚子の爽やかさ、そして塩味が絶妙なバランスで調和している。菜の花はメルカリで農家から直接仕入れているという裏話も面白い。

・Umami Milk(旨味ミルク):常識を覆すミルク体験


これは衝撃的な一杯だった。北海道・菊池ファームの新鮮な牛乳(井崎氏曰く「牛が本当に幸せそう」)にエスプレッソ、さらに「トマトの発酵液」を加えるという大胆な組み合わせ。さらに、アテモヤとアップルバナナの発酵ジュースでトロピカルな甘みを引き出し、トップのフォームには白カブ、ホワイトアスパラ、カモミールを合わせるという独創性。砂糖不使用とは思えない濃厚な甘み(酵素で牛乳のラクトースを分解しているとのこと)と、トマト由来の「旨味」、野菜とハーブの複雑な香りが一体となり、まるで高級なデザートスープのようだ。

・Americano(アメリカーノ):春の情景を映す締めの一杯


コースの締めは、お茶と融合させたアメリカーノ。エスプレッソに、桜の花のお茶、虫に食わせることで独特の香りを出す「蜜香紅茶」、そしてサンキライのピールを合わせる。備前焼のカップで提供され、その多孔質な性質がコーヒーの口当たりを驚くほどまろやかにしている。桜の儚い香り、蜜香紅茶の甘い芳香、コーヒーのコクが見事に調和し、春の情景が目に浮かぶような美しくも奥深い味わいだ。鉄瓶のお湯で淹れられているため、とろりとした質感も心地よい。

 

空間と対話が生む特別な時間


珈空暈」の魅力は、提供される飲み物だけではない。玉鋼の鉄瓶、有田焼や備前焼の美しいカップ、さらには鉄瓶の蓋を取るためだけの専用の道具など、一つひとつに物語が宿る道具たち。自然音だけで構成されたBGM、井崎氏の気さくで情熱的な人柄と、深い知識に裏打ちされた会話が、この場所を特別なものにしている。

おわりに
珈空暈」での体験は、コーヒーを飲むという行為を超え、五感をフルに使い、知的好奇心を刺激される、まるで芸術鑑賞のような時間だった。また異なる季節に、この唯一無二の体験を求めて再訪したいと強く心に誓った。

テリヤキ編集部

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