TERIYAKI

2019年8月8日

【くろ崎 黒崎×堀江貴文】センスがいいから、音楽でもなんでもうまくいくタイプですよ


本日のコラムでは、テリヤキスト堀江貴文氏著書の「堀江貴文VS.鮨職人 鮨屋に修業は必要か?」の一部抜粋をお届けします。本日の対談は渋谷・宮益坂にお店を構える『くろ崎』の店主、黒崎一希氏。

堀江 超センスいいですね。なんでそんなに上手にお店が作れたんだろう。なにか勉強していた?
黒﨑 全然。考えるのが好きなだけです。僕はずっとラップをやっていて…。
堀江 え、ラッパーなの?(笑)
黒﨑 ただ、僕が好きでやっていたヒップホップがマニアックすぎて、「絶対食えないな」というものだったんです。
堀江 いくつくらいから?
黒﨑 中学くらいから聴きはじめて、実際にやりはじめたのは高校に入ってからです。
堀江 今も続けているんですか?
黒﨑 今はやってないです。でも、この仕事をはじめる直前くらいまでは、年に5,6回くらいはライブとかやっていました。
堀江 え、めっちゃやっているじゃないですか。バトルとかやっていたんですか?
黒﨑 日本でフリースタイルバトルがはじまった頃にやっていましたから、はしりですね。今も家に機材がありますよ。音から作ったりとか。
堀江 センスがあるから音楽でもやっていけると思いますよ。両方やればいいのになぁ。
黒﨑 いやー、アンダーグラウンドなんですよ。埼玉でやっていたんですけど、東京に出て、手に職をつけながら音楽もやっていこうと思いまして。
堀江 埼玉から東京なんてすぐ出てこられるじゃないですか。
黒﨑 そんなことないんです。ファッションも違う、CDもヒップホップのコーナーがないし。東京でひとり暮らししたかったです。
堀江 僕は九州出身だから、「埼玉、うらやましい」くらいだったけどな。
黒﨑 あはは。で、飲食は食いっぱぐれはしないし、やってみようかなと。

堀江 なんで鮨を選んだんですか?
黒﨑 毎日鮨が食べられるかな、と思って。
堀江 普通に食べればいいじゃないですか。
黒﨑 いやいや、そんな余裕はないし、埼玉には『小僧寿し』くらいしかなかったんですよ。
堀江 そうか、そういうことか。じゃあ、なんで鮨好きになったんですか?僕なんて高校生まで生魚が大嫌いで。「福岡なら魚がおいしい」って言われるけど、うちは内陸の八女市だからおいしい魚なんかないですよ、玄界灘まで行かないと。フナとかしかいない。海苔はおいしいけど…。そんな感じだから全然鮨をうまいと思ったことがないんですよ。だから、黒﨑さんはそこそこうまいのを食べていたってことじゃないですか?
黒﨑 いや、ないですね。玉子とかかんぴょうくらいしか記憶にないです。
堀江 それで「鮨が食べたい」と思うってことは、“贅沢だから”みたいなイメージからなのかな。
黒﨑 その感覚はあるかも。あとは当時のイメージですけど、洋食はコック帽をかぶるのが嫌で、和食は延々かつら剥きものをやらされそうで。
堀江 かつら剥き地獄だと(笑)
黒﨑 つまり、鮨は簡単に思えたのかもしれないです。
堀江 それで鮨職人を選んだのか。
黒﨑 厳密に言うと、“鮨職人”になろうとまでは思ってないかもしれないです。やりたいことがなくて、自衛隊に入ろうかと思ていたくらいですから。
堀江 自衛隊も似合っていますね(笑)レンジャー部隊にいそう。
黒﨑 自衛隊は親に止められてやめました。つまり、「いつか店を出したい」とか「一流の職人を目指す」とかじゃないんですよ。
堀江 じゃあ、ここまできた原動力はなんだろう。
黒﨑 先輩とか同期に負けたくない一心。毎日悔しいのが嫌で頑張っていました。例えば、魚を隠しておいて、「全部終わりました」って言って、みんなの休憩時間に練習したりしていましたね。
堀江 へぇ~。
黒﨑 みんなが帰ってからも居残りで笹切りの練習をしたりとか、そういうのが好きだったんです。
堀江 仕事が合っていたんでしょうね。でも、有名店で修業しようかとか、思わなかったんですか?
黒﨑 有名店の存在を知りませんでした。
堀江 なるほどね。情報の少ないところにいるとわからないまま過ぎていっちゃうんですよね。
黒﨑 19年くらい前ですけど、『銀座九兵衛』すら知らない。当時知っていたのは『旭鮨総本店』『うまい鮨勘』くらい。それも、求人があったからです。インターネットもまだ普及していなくて、僕も周りも使っていませんでしたからね。当時の仕事の選択肢はトラックの運転手か建築関係、工場勤務くらいでした。

黒﨑一希
1980年、埼玉県生まれ、18歳で浅草『金太楼鮨』に就職し、鮨の道に入る。28歳からは下北沢『すし屋魚真』に入り、居酒屋部門の立ち食い鮨も経験。2014年に退職し、2015年に『くろ﨑』をオープン。いち早く、つけ場のある個室や完全予約の二部制などを導入。渋谷・宮益坂の路地という立地、黒を基調として白木のカウンターが際立つ内装も他店にはない魅力といえる。元ラッパーという異色の肩書も持つ。


気鋭の鮨職人たちは努力家であると共に、恐るべき戦略家だった―。2015年の「鮨屋に修業は不要」発言で、大きなハレーションを起こした堀江氏が、注目の鮨職人8人と対談。果たして鮨職人たちの答えは? 今までのグルメ本ではまったく明らかにならなかった、鮨屋の秘密が続々と明かされていきます。著者自身が「どの対談も本当に面白かった! 」と繰り返し語るほどで、鮨好きや鮨職人になりたい人が必読なのはもちろん、なにひとつ関係ない人でも楽しめること確実です。

テリヤキ編集部

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