TERIYAKI

2026年3月12日

29歳の天才が「香り」で設計する、12皿の没入体験。九段下「seto」で、僕らは言葉を失った。 TERIYAKI美食倶楽部オフ会レポート


TERIYAKI美食倶楽部オフ会レポート


九段下駅から武道館を横目に歩くこと6分。靖国通りの喧騒が嘘のように静まった路地を左に折れると、ビルの地下へと続く階段がある。看板は最小限。知らなければ絶対に辿り着けない。

2025年11月にオープンした「seto」。シェフの名は脊戸壮介、29歳。

この若さで、デンマークの二つ星「Kadeau」、ペルーの巨匠ヴィルヒリオ・マルティネスの「MAZ」東京、そしてあのnomaの京都プロジェクトのキッチンを渡り歩いてきた男だ。その経歴だけでも十分に異常値だが、彼の料理を実際に口にすると、経歴なんてものは単なる前振りに過ぎなかったことを思い知らされる。

今回、TERIYAKI美食倶楽部のオフ会で貸切訪問を実現した。結論から言う。全員が黙った。美味しすぎて、会話が止まったのだ。


「スープなのか、お茶なのか」——1杯目で世界観に引きずり込まれる

席に着くと、まず出てくるのが蕪と緑茶のスープ。見た目は淡い緑のひと椀。口に含んだ瞬間、ジャスミンの香りがふわりと立ち、次の瞬間には蕪の甘みがじんわり広がる。これはスープなのか、お茶なのか。その境界が溶けていく感覚に、テーブルの全員が「……え?」という顔をしていた。

脊戸シェフの武器は「発酵」と「香り」のコントロールだ。一皿ごとに異なる茶葉、ハーブ、木の香りを重ねていく。その設計の緻密さは、食べ進めるほどに明らかになっていく。


大根のたくあん香を、ラベンダーで「格上げ」する発想

1品目の前菜から度肝を抜かれた。

鯛を柚子胡椒で一晩マリネし、薄切りの大根で巻く。中にはキウイ、すだち、フェンネル。ここまでなら「綺麗なイノベーティブだな」で済む。だが、液体のソースが凄い。大根を発酵させて作ったソースだ。当然、たくあんのような香りが出る。普通ならそこで家庭的な方向に振れてしまう。

脊戸シェフはそこに、ハーブとラベンダーの花の香りをつけた油をひと垂らしする。たったそれだけで、大根の発酵香が一気に華やかなソースに変貌する。この「香りのレイヤリング」が、12皿すべてに貫かれている。


玉露で炊いたもち米、ヒノキのパウダーをまとう猪

もち米の料理にも唸った。蒸す前に玉露の出汁に浸し、蒸し上がった後にその茶葉を刻んで混ぜ込む。上には自家製のからすみと薄切りの金柑。もち米自体にはあえて味をつけず、からすみの塩気で食べさせる設計。抹茶のペアリングが、このミニマルな構成をさらに引き立てる。

猪のバラ肉には、白味噌×カカオニブのソース。仕上げにかかるパウダーの正体は、ヒノキの葉を乾燥させて粉にしたもの。スパイスのように使うという発想が、この人の引き出しの深さを物語っている。


「黒文字」「スマック」「もみの木」——香りの辞書が異次元

コースが進むにつれ、脊戸シェフの「香りの辞書」の厚さに圧倒される。

たけのこの揚げ物には「クロモジ」の枝のパウダーで柑橘のような香りを。ソースには焦がしバターをベースに、中東のスパイス「スマック」を合わせる。和の食材に中東の風が吹く瞬間。

カマスは数種のきのこ、くるみ、かぼちゃの種のオイルで作ったペーストを巻いて焼き上げ、たけのこの茎とコーン茶を合わせたソースで食べる。

サヨリの皿は、コース中でも最も美しい一品だった。発酵セロリのジュースにローズゼラニウムと乾燥バラの花の香りをつけた赤いソース。そこに緑茶のオイル。皿の上に春が来たような色彩。


甘鯛の「黄山烏龍茶×もみの木」ソースに、全員が沈黙した

僕が最も衝撃を受けたのが甘鯛だ。

鱗側は油をかけながらパリッと焼き上げ、身の側には卵黄・練乳・発酵椎茸のジュースを合わせたタレを塗りながら火入れする。ここまでの手間だけでも異常だが、本番はソースだ。

中国の黄山烏龍茶をベースに、お出汁と合わせて一度沸かし、そこに乾燥したもみの木の葉を入れて香りを移す。甘鯛を油で焼いている分、ソース側には一切油脂を入れない。限りなくスープに近い設計。

口に入れた瞬間、鱗のサクッとした食感、身のねっとりした旨味、そしてもみの木の清涼な香りが一体になって押し寄せる。テーブルが静まり返った。誰も何も言わない。ただ、全員が目を閉じていた。


12杯のペアリングが「物語」を完成させる

setoの体験を語る上で、ペアリングを外すことはできない。12皿に対して12杯。ワインだけでなく、抹茶、雲南古茶、ミャンマーのラペッチャル(乳酸発酵させた珍しい緑茶)、春限定の日本酒まで、飲み物自体がひとつの旅になっている。

特に印象的だったのは、コース中盤で出てきた雲南古茶。樹齢1000年超の茶樹から採れた緑茶を低温で揉み、酸化させたもの。次に来る重めの料理への「橋渡し」として設計されている。料理に「寄り添う」のではなく、料理と一緒に物語が進んでいく。その感覚が、setoのペアリングの真骨頂だ。


29歳。まだ、始まったばかり。

食後、脊戸シェフと少し話をした。穏やかで、物静かな人だ。料理の説明もひとつひとつ丁寧で、押しつけがましさが一切ない。29歳にしてKadeau、MAZ、nomaを経験し、ロンドンのCarouselにゲストシェフとして招聘されるほどの実力がありながら、どこか飄々としている。

「seto」という店名は、もちろん彼の名字だ。ジャンルは「イノベーティブ」と分類されているが、正直それでは足りない。フレンチでも和食でもない、脊戸壮介というフィルターを通した「没入型の食体験」。それが一番しっくりくる。

コース約2万円台。このクオリティで、この価格。都内のイノベーティブとしては破格だ。食べログの保存数は1,800を超えているのに、口コミはまだ12件。「行きたい」が「行った」を大きく上回っている今が、間違いなくラストチャンスだと思う。


この体験を、一緒にしませんか?

今回のsetoへの訪問は、TERIYAKI美食倶楽部のオフ会として実現したものだ。

「え、こんな店どうやって見つけるの?」「貸切ってどうやるの?」——そう思った方にこそ、美食倶楽部を知ってほしい。

TERIYAKI美食倶楽部は、僕・浜崎龍が主宰する、本気で「美味しいもの」を追いかける人のためのオンラインサロンだ。

倶楽部に入ると、何が変わるのか?

まだ誰も知らない店に、いち早く出会える。 食べログのスコアが上がる前、予約困難になる前の”原石”を、僕が日々のリサーチと食べ歩きの中から発掘してシェアしている。setoもそのひとつ。食べログの初投稿者が僕であることからもわかるように、オープン直後から注目し、倶楽部メンバーにはいち早く情報を届けていた。

普通では実現できない「貸切」や「特別席」が手に入る。 今回のsetoのように、倶楽部のオフ会では通常の予約では難しい貸切や特別なコースを実現することがある。シェフとの距離が近い少人数の会だからこそ、料理の説明を直接聞き、香りの意図を理解しながら食べるという、最高の体験ができる。

同じ熱量の仲間と出会える。 美食倶楽部に集まるのは、食に対して本気の人たちだ。「この発酵セロリのソース、どうやって作ってるんだろう?」「このペアリングの設計、すごくない?」——そんな会話が自然に生まれるテーブルは、なかなか日常にはない。食を通じた大人のコミュニティが、ここにある。

次のオフ会で、あなたの席を用意しています。

TERIYAKI美食倶楽部では、月に数回、都内を中心に注目の店でオフ会を開催している。過去には予約困難なフレンチ、知る人ぞ知る割烹、オープン前の新店への先行訪問なども実施してきた。

次にどんな店で、どんな体験が待っているのか。それは、入った人だけが知っている。

TERIYAKI美食倶楽部の詳細・入会はこちら: https://lounge.dmm.com/detail/692/

 


店舗情報 seto 東京都千代田区九段南2-1-32 青葉第三ビル B1F 03-6820-4073 営業:水〜日 18:00一斉スタート/土日12:00ランチ 定休:月・火 完全予約制 Instagram:@seto_tokyo
https://teriyaki.me/articles/11099

テリヤキ編集部

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TERIYAKI美食倶楽部は、テリヤキ編集部が運営する人数限定の会員制グルメコミュニティです。都内に限らず全国各地へ、予約を取ることが難しいお店や美味しいと話題のお店に会員の方と一緒に食べに行くイベントを開催しております。従来では、体験出来ないような食体験やTERIYAKI美食倶楽部ならではのイベントへぜひ参加してみませんか。

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